5月の端午の節句には男の子のいる家では
「兜」が飾られている事が多いですよね。
そもそも、なぜ5月になると端午の節句で兜を飾るのかというと、
その歴史は長く、なんと奈良時代から続いているのです。
庶民に浸透するようになったのは江戸時代からですが、
武家の家では6月の梅雨がくる前に兜や武器などを、
手入れをするために外に出しておく習慣があったんだとか。
その名残で、いつしか「兜を飾る」という風習に変わっていったそうです。
戦場では、兜は身を守ってくれるものですから、兜を飾る事で、
「男の子を災いから守ってくれる(兜が身代わりになってくれる)」
「無事で健康に成長してくれる」などの思いをこめたのです。
時代とともに少しずつ、形は変わっていますが、「兜を飾る」という事は
今でもどの地域でも風習として広く残っていますね。
最近ではいろんなタイプの兜がありますし、
そもそも自分達で勝手に購入していいものなのか、悩みますよね。
選び方や相場など気になる疑問にお答えします。
端午の節句の兜 選び方は?武将で決める?
端午の節句の兜には様々な種類があります。
何を基準にして撰んだらいいの?と迷う人も多いでしょう。
そんな時は自分の好きな武将で探してみるのもいいですよ。
歴史上の人物が使っていたとされる兜のデザインをモチーフにした兜もたくさんあるんです。
例えば、人気のものだと「伊達政宗」、「織田信長」、「上杉謙信」など。
最近では「真田幸村」も人気のようです。
その時代に流行っていたドラマやアニメなどの影響も大きいようです。
歴史が好きな人なら、どの武将にするのか選ぶのも楽しそうですね。
「特に好きな武将とかいないし…」「あんまり昔っぽいのは苦手」という人の場合は、
今時のシンプルなデザインのものや、場所を取らないお手軽サイズのものまで
さまざまあります。
最近ではカタログやネットなどでも注文できますが、
できれば一度、実物を観にいくことをお勧めします。
大きさは説明書きを見て、何となくわかっていても、
実際に家に飾ってみると「あれ!?こんなに大きいの?」と戸惑う事もありますし、
逆に「もっと大きいものがよかった」と後悔することもあるからです。
端午の節句の兜 相場はどの位?
相場はだいたい5~20万前後といった人が多いようです。
金額に大きな幅があるのは、端午の節句には兜以外にも、
鎧や鯉のぼりなども一緒に購入する人もいるので、兜一つにどのくらいの金額をかけるか
というのは個人の考え方によって大きく違ってくるからです。
兜は5万くらいで鎧は3万、鯉のぼりは10万円とか、
「どの部分にどれくらいお金をかけるか」というのに悩む人は多いようです。
そんな人のために、鎧、兜、鯉のぼりがすべて揃ってセット売りしているものもあります。
値段は20万~40万ほどです。
ただ、最近は住宅事情で、
「鯉のぼりを飾る場所がない」「鎧も場所をとるので、家に置きたくない」
という家も多いので、鯉のぼりや鎧は買わないかわりに、
高価な兜を一つ買う、という人も増えてきています。
兜も「大きな兜は飾る場所がない」「兜に何十万も出せない」という人もいるので、
そんな人のために3万~5万円ほどのコンパクトで購入しやすい値段のものも多数出ています。
「値段が高ければいい」というものでもないので、本人達が納得しているのであれば
値段の安い高いは関係ないと思います。
端午の節句の兜 買う人は誰?
昔からの習慣では、「妻の両親が用意する」という形が一般的のようです。
今でもその習慣通りに、妻の実家が買ってくれるという人もいますが、
実は、この習慣は地域によって違ってくるのです。
例えば、関東地方では
「男子の端午の節句は、夫側が用意する」事になっている地域もあるんです。
兜に限らず、お雛様なども、地域によって
「妻の実家が用意する」「夫の実家が用意する」というのが
決まっているところもあるのです。
なので夫婦の出身が違うと、「どっちの習慣に合わせるのか?」と迷う事もあると思います。
自分達で勝手に決めてしまうのではなく、
お互いの両親にどうするのかきちんと話合って決めましょう。
最近では「昔ながらの風習や習慣はあまり気にしない」という人も増えてきているので、
話し合いで「兜は妻の実家」「鯉のぼりは夫の実家」というふうに
折半して購入する人も増えてきています。
まとめ
昔からの習慣や形は時代とともに変わっていきますが、
生まれてきた男の子への「健康に育ってほしい」という親の思いは変わりませんよね。
端午の節句で兜を購入する際には、「絶対にこうじゃないといけない!」
という事はないので、お互いの親や、自分達の住宅事情も考慮して、
自分達に合ったものを無理なく選ぶようにしましょう。
人によってどの程度の兜にするかは大きく違ってくるので、
周りと自分達を比べない事が大事です。